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イラク市民社会の構築が必要 〜復興支援会議・参加報告〜 2003.11.28 10月23日から24日まで、スペイン・マドリードでイラク復興支援会議が開かれました。ピースウィンズ ・ジャパン(PWJ)前イラクコーディネーターの岸谷美穂が、ジャパン・プラットフォーム(JPF)のNGOの一員としてこの会議に参加しました。以下、岸谷からの会議報告です。 人道支援の調整窓口を 正式メンバーとして参加した23日の人道支援に関するセッションには、イラク統治評議会、イラク各省庁、国連、世界銀行、世界通貨基金(IMF)、アメリカ国務省、欧州委員会人道援助局(ECHO)、アメリカ国際開発庁(USAID)、イラク市民社会代表、イラク赤新月社、ICVA(The International Council of Voluntary Agencies )、NCCI(NGOs Coordination Committee in Iraq)などが参加。現在のイラクにおける人道状況とニーズについての報告が行われました。 イラクの歴史上初めて難民・避難民担当省が設置されたことが説明され、海外に流出した人材の復帰と国内安定のため、難民・国内避難民の帰還と定住が重要課題であるとの認識が示されました。また、長年の戦争によって母子家庭が増えていることから、女性の保護と社会進出の促進の重要性が訴えられました。 「NGOや国際機関など人道支援団体と、連合軍暫定当局(CPA)の担当者やイラク省庁担当者との間で、調整がうまく取れていない」との指摘がECHOやNGOの代表から出され、「CPA内に人道支援活動を調整するための仕組みをつくる必要がある」と強調されました。「治安悪化に加えて調整不足が人道支援の円滑な実施を妨げている」との考えによるものです。 セッションでは、緊急状態からの復興、自立へのスムーズな移行のため、イラク市民社会の育成(ローカル・キャパシティービルディング)が必要だという指摘も出されました。フセイン政権下ではほとんどなかったNGOをはじめとする市民社会の構築には、資金面での支援も必要であるとされました。 人道支援関係者の間では24日にも非公式のNGO会議が行われ、OXFAM、Save the Children Fund、Help the Age International、NCCI、Inter Actionなどが参加しました。「多くの資金拠出が表明されたが、だれが、いつ、どのような形で使用するのかが不明確」との意見が 出されました。 石油食糧交換計画の後に ニーズ調査に関するセッションでは、緊急支援から復興支援への移行についての報告が行われ、「オイル・フォー・フード・プログラム」(石油食糧交換計画)終了後の弱者保護のためのセーフティ・ネット設置も議題となりました。 石油輸出代金で食糧配布や人道支援活動の資金をまかなう同計画は、国連安保理決議986(1995年4月採択)に基づき、96年12月から実施されてきました。しかし、イラクへの経済制裁終了を決定した国連安保理決議1483(2003年5月採択)により、同計画は2003年11月までに終了することとなりました。 同計画自体は終了しますが、食糧配給や医療支援などはこれまで同様、石油販売利益を元にイラク政府によって引き続き行われることになっています。現在の緊急支援型にかわって復興支援型のシステムが徐々に導入され、世界銀行などの支援により時間をかけて市場経済への移行が行われる計画です。 イラクでは現在、人口の60%が貧困層であり、40%が失業中だといわれています。セッションでは、市場経済への移行にあたって、弱者層への配慮・保護の仕組みをつくることの重要性が指摘されました。 * * * NGO参画の余地は・・・ 会議に参加した岸谷は、次のように会議を振り返ります。 「イラクの復興には市民社会の参加が不可欠ですが、復興会議へのNGOの参加は少なく、会議もすでに内容が事前に決定されていて、NGOが決定にかかわる余地は余りなかったように感じました。『NGOも参加した』という事実をつくるためにNGOも招待されたという印象さえ受けました。 支援の現場から トップへ イラクでのPWJの活動 |
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