2008.06.26
干ばつに対応して緊急給水事業を開始
雨期にあたる冬の間に降水量が少なかったイラク北部クルド地区では、村の井戸の水量が少なくなり、水を求めて村を出て行く人や、村を出ることを考える人が出るなど、人びとの生活に影響が出始めています。さらにクルド地区では、国内避難民が多く流入しているために水が以前から不足しがちで、この干ばつの影響により、水不足がより深刻化することが予想され、住民たちの不安も募っています。こうした事態に対応するため、ピースウィンズ・ジャパン(PWJ)は6月から、井戸の建設をはじめとする緊急給水事業を開始しました。
冬の間の降水量が少なかったため、現地では早い段階で干ばつの警告が出されました。5月にはクルド地区内の州政府から、干ばつへの対応策が出され、国連や国際NGOなどに対しても支援要請が出されました。PWJも早くから準備を開始し、ジャパン・プラットフォームの協力も得て、ドホーク地区では、特にグリーンライン(旧休戦ライン)上にある国内避難民が多く住む村を中心に4つの村で4本、スレマニア地区では3本の井戸を掘る計画を立てました。

井戸の建設予定地
(C)Peace Winds Japan
ドホーク地区のある井戸掘削地では、既存の井戸の水量が減り、十分な水が行き渡っていません。村を訪れると、女性たちが「生きていくための水を確保するだけで精一杯」「家族の服を洗濯する水がないので、子どもたちにきれいな服を着せられない」と訴えます。村の井戸だけでは足りないため、多くの女性たちが、歩いて数時間離れた川まで水をくみにいかなくてはなりません。昼間は日差しが強く、女性たちが歩いて水をくみに行くのは重労働です。
枯れてきている水場の様子
(C)Peace Winds Japan
PWJでは、新規の井戸をつくる以外に、水が枯れてしまった井戸や、清掃・修理が必要な井戸の再掘削なども実施する予定です。また、州政府が給水車による給水を計画しているため、これに備えて、各世帯に水を保存するためのタンクを配布することも計画しています。
本格的な夏が近づいていることから、現地では急ピッチで井戸の掘削を進めています。
報告:柴田裕子(海外事業部)
PWJのイラク支援事業は、みなさまからの寄付・会費のほか、国際移住機関(IOM)、国連開発計画(UNDP)、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)、国連児童基金(ユニセフ、UNICEF)、東京マイコープなどの協力を得て進めています。 |












