行動規範の順守
PWJは、赤十字国際委員会と国際的なNGOが協力してまとめた「国際赤十字・赤新月運動および災害救援を行う非政府組織(NGOs)のための行動規範(通称:Code of Conduct)」に署名しています。▽人道的見地を最優先する▽政府による外交政策の手段として行動しない、などの、援助に携わる者としての基本的な姿勢が示されており、PWJはこれを順守しています。また、「スフィア・プロジェクト(人道憲章と災害援助に関する最低基準)」をはじめとする、国際的に認められた援助の基準を参考にして事業計画を立て、援助の「質」を保つよう努めています。

スフィア・プロジェクトのハンドブック
| Code of Conduct | |
1. |
人道的見地からなすべきことを第一に考える。 |
2. |
援助はそれを受ける人々の人種、信条あるいは国籍に関係なく、またいかなる差別もなしに行われる。援助の優先度はその必要性に基づいてのみ決定される。 |
3. |
援助は、特定の政治的あるいは宗教的立場の拡大手段として利用されてはならない。 |
4. |
我々は政府による外交政策の手段として行動することがないように努める。 |
5. |
我々は文化と慣習を尊重する。 |
6. |
我々は地元の対応能力に基づいて災害救援活動を行うように努める。 |
| 7. |
援助活動による受益者が緊急援助の運営に参加できるような方策を立てることが必要である。 |
| 8. |
救援は、基本的ニーズを充たすと同時に、将来の災害に対する脆弱性をも軽減させることに向けられなければならない。 |
9. |
我々は、援助の対象となる人々と、我々に寄付をしていただく人々の双方に対して責任を有する。 |
10. |
我々の行う情報、広報、宣伝活動においては、災害による被災者を希望を失った存在としてではなく、尊厳ある人間として取り扱うものとする。 |
援助の最低基準(スフィア・プロジェクトからの抜粋)
例1:給水

例2:シェルター
−1人あたりの居住空間の床面積は、少なくとも3.5uとする。
−居住空間は、必要に応じて特定の世帯内で性別・年齢別、
ー異なる家族間で安全に分離され、プライバシーを保護される。
−必要な生活をシェルター内で行うことができる。
−可能であれば、主要な生計手段のための場所を提供する。
例3:トイレ
−1つのトイレにつき最大使用者数は20人。
−トイレの使用が世帯別・性別、またはその両方になっている。
−公共の場所(マーケット、配給センター、保健センターなど)
ー
のトイレは男女別になっている。
−対象とするすべての利用者が、共用または公衆トイレを使用
ー
できるよう、清掃され、維持されている。
−トイレは住居から50メートル以内である。
−トイレは最も衛生的な方法で使用されており、また子どもの
ー
排泄物はその場で衛生的に処理されている。
現地の文化・慣習の尊重
それぞれの支援地には独自の歴史があり、多くの場合、人びとの考え方や生活習慣が日本とは大きく異なります。国外から支援に赴く団体として、現地の文化や慣習を尊重することは礼儀でもあり、支援を円滑に進めるのに大切な要素でもあります。たとえばイラク、アフガニスタンなどのイスラム教圏では、日の出から日没まで飲食を断つラマダンと呼ばれる期間があり、その期間は仕事の時間が変わるほか、ラマダン明けの祭りの間は国全体が休みになります。また、女性が人前で肌をさらしたり家族以外の男性と話したりすることを伝統的に嫌う地域もあります。事業の進行や現地スタッフの雇用管理において、このような文化・慣習を知り、尊重することを心がけています。


(写真左)人前で顔を見せることを避けるアフガニスタン女性
(写真右)女性医師による女性の診察=イラク
(C)Peace Winds Japan
弱者への配慮の視点
災害や紛争の被害が最も深刻に及ぶのは、お年寄り、子ども、身体の不自由な方などです。また、社会的・文化的な背景によって女性に対する十分なケアが行き届かない地域もあります。PWJは支援活動の中で、そうした「弱者」への配慮を重視しています。2003年末のイラン南東部地震の際は、派遣チームの第一陣に女性スタッフが入り、被災者キャンプの内外で女性にインタビューをしてニーズを探りました。その結果、通常の調査では分かりにくい下着や生理用品などのニーズが高いことが分かり、それらを調達して配布しました。

女性スタッフによる女性たちへのニーズ調査=イラン
(C)Peace Winds Japan
対立・緊張の芽をつくらない
物資配給などの支援が特定の集団に偏ると、それ以外の人の不満や不公平感が募り、新たな対立・緊張の芽を生んでしまうこともあります。PWJは事業の立案・実施にあたって、紛争の種をつくらないための配慮を心がけています。シエラレオネでのリベリア難民キャンプの運営では、支援がキャンプ内に偏ることを避け、キャンプを受け入れている地元の村も支援対象にしました。学校や井戸などの施設を建設したり、キャンプ内の事業にできるだけ村人を雇用したりすることで、村人が難民を温かい気持ちで迎えられる環境づくりに努めました。










