地震・災害の支援:PWJの支援活動とは?

24時間以内に出動

一瞬にして住居などの生活基盤が根こそぎ失われる地震災害では、支援のスピードが何より大切です。PWJは、最近のイラン南東部地震、新潟県中越地震、スマトラ島沖地震・津波、パキスタン地震で、いずれも地震発生の情報をキャッチしてから24時間以内に派遣第一陣が現場へ向けて出発し、他のNGOや援助機関に先がけて支援を始めました。これはPWJの災害支援の大きな特徴です。東京だけでなく、近隣の支援地から駐在スタッフが向かうこともあります。また、通信機器、カメラ、各種書類のフォーマットなどをあらかじめ準備し、緊急時にすぐ持ち出せるようにしています。たとえばパキスタン地震支援では、初動48時間の動きは次のようでした(いずれも日本時間)。

2005年10月8日(土)
午後0時50分 マグニチュード7.6の地震発生
午後2時ごろ 時事通信速報で地震の第一報を得る。テレビ、インターネットで情報収集
午後5時30分 出動を決め、フライトの確保、ビザ取得手続き、機材準備などを始める
午後6時ごろ 派遣スタッフを決定
午後9時30分 ジャパン・プラットフォーム(JPF)に初動調査の助成を申請
午後10時ごろ ホームページで募金を開始。メディアに「支援決定」のリリースを出す
2005年10月9日(日)
午前3時ごろ JPFに申請していた初動調査費が認められる
午前11時ごろ 第1陣のスタッフ3人が成田出発。アフガニスタンからも2人が現地へ
午後9時ごろ アフガニスタン発の2人がパキスタン入りし、情報収集を開始
2005年10月10日(月)
午前2時ごろ 成田発の3人がパキスタン入り
パキスタン地震の翌日、大量の機材・備品とともに成田を出発するスタッフ緊急持ち出し用の機材。通信機器、パソコン、カメラ、寝袋、事務用品などがある

早急に現場のニーズを調査

現地入りしたスタッフはまず、どこで支援を始めるかを決めるため、被災地を調査します。被害の大きさはもちろん、アクセスが可能か、現地政府や他のNGOなどの支援がどこまで見込めそうかなども、重要な判断材料になります。支援地域が決まると、事務所の確保、現地スタッフの雇用などを進めつつ、被災者からの聞き取りや国連、大使館、現地政府などからの情報収集を通じ、どんな支援が必要かを判断します。短時間で正確に現場のニーズをつかめるかどうかが、支援の成否を大きく左右します。

スマトラ島沖地震・津波の被災地でニーズを調査するPWJスタッフ

現地で支援物資を調達

震災直後は、テント、水、食糧、生活物資などの配布が支援の中心になります。PWJはこれらの物資のほとんどを現地で調達します。輸送にできるだけコストと時間をかけず、被災者が慣れ親しんだ物を届けるためです。地震後は多くの支援団体が一斉に買い付けに走るため、物価の高騰や品切れが起きやすくなります。現地で雇用したスタッフとともに、問屋やバザール(市場)などを回り、いち早く必要な物資を確保します。テントなどは、スタッフが現地入りする前に東京から電話やメールで交渉・発注する場合もあります。

経験・ノウハウが生きる物資輸送

支援物資をいかに早く手に入れ、確実に被災者のもとへ届けるか――。ロジスティックス(物資の調達・輸送)は、災害後の緊急支援ではきわめて重要な要素です。震災直後は国内外から大量の救援物資が流れ込むうえ、道路状況も悪いため、物流が大混乱します。航空会社、運送業者、さらには国連、現地政府などと交渉し、いくつかの経路に分けて輸送するなど、過去の支援で得た経験、ノウハウを駆使してさまざまな工夫をしています。たとえばパキスタン地震支援の初期には、下図のようにテント計約1600張をカラチ、ラホールという2つの大都市で買い付け、数次にわたる空輸と陸送を組み合わせて被災地のバラコットへ届けました。

一方、被災地側では、より詳しい調査によって配布の対象者を決めます。パキスタン地震支援では、戸別の聞き取りなどを通して被災状況や家族構成などを調べたうえで、クーポン(整理券)を発行し、必要な人に間違いなく物資が渡るよう配慮しました。

 

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