少年たちの素顔
今回、ボガビ村までの道を同行したのは、6〜12歳の6人の少年たち。夏から秋の数カ月間、彼らの「仕事」に休みはありません。学校のある日も、早朝か、正午の終業後に水くみに行くのだそうです。「水が足りなくて缶が一杯にならない時は、悲しくて泣いてしまうこともある。でもそういう時は仲間が助けてくれるんだ」と、ムハンマド・イサック。

水をブリキ缶に入れた後、「帰る前に水遊びしないの?」と聞いてみた。彼らは、近くで戯れている近所の子たちを横目に「水が入ってロバも重いから、もう帰らないと」と、少し寂しそうな顔を見せました。

同行を終えて〜あまりにも小さな泉に頼る人びと
下り坂の比較的楽な、片道のみの同行でした。それでもボガビ村に到着したころには、足が重く、乾燥で汗も出ない状態でした。ハルダール村はまだ近い方ですが、水源まで片道4〜5時間かかる村もあります。子どもたちは道々、素敵な笑顔を見せてくれました。しかし、その肩にのしかかる責任は重く、彼らが水を運ばなければ家族は生活できません。イサックがタンク一杯の水すらくめず、「泣いてしまう」と漏らしたのは、家族を支える重責を実感していることの表れではないでしょうか。
ハルダール村をはじめ周辺の乾燥域の村々が頼りにしているボガビ村の泉は、あまりにも小さな泉でした。これが枯れてしまったら、ハルダールの人びとはどうするのでしょうか。このような小さな泉に多くの人々が頼らざるを得ない現実に、アフガニスタンの水資源や人々の生活基盤の脆弱さが表れています。 私は現地で、水資源の調査を進めています。降水量や川の水量、地下水の流量などを調べて、少しでも有効な水利用計画を立てることにつなげるためです。貯水槽の建設や修復などと合わせ、なんとかアフガニスタンの人びとの生活基盤を強くしたい。そんな思いをあらためて強く実感した一日でした。
児島淳
※このレポートは「ピースウィンズ ・ニュース」vol.104(2006年8月号)に掲載したものを一部、修正したものです。
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