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終わらない水不足[前編]-アフガニスタンの現実-:SPECIAL REPORT Vol.01

乾いて白茶けた丘がどこまでも続く。草も木もなく、照り返しが容赦なく目を刺す。一歩ごとに体の水分が奪われ、土ぼこりで、のどがガラガラになる。深刻な干ばつが続いていた2006年7月のある日、私たちは、アフガニスタン・サリプル州のハルダール村から水源までの水くみに同行した。そこでみたのは、少年たちの肩にのしかかるアフガニスタンの水不足の現実だった。

報告:ピースウィンズ ・ジャパン(PWJ)
アフガニスタン駐在スタッフ 平井礼子、児島淳

少年たちが支える家族10人の生活

午前9時45分、ロバに乗った少年6人に大人が付き添い、約8キロ離れたボガビ村へ向け出発した。大人が同行するのは、臓器目的の誘拐の噂があるからだという。ロバの背には約40リットル入るブリキ缶が2個。計80リットルの水が、1家族10人前後の一日を支える。村の周辺には川や井戸がなく、雨期の間にためた水がかれる夏場は、生活用水を遠くの水源に頼る。少年たちが水くみに行くのは、彼らにはまだ畑仕事ができないからだ。

しばらく行くと、遠くボガビ村の緑が見え始めた。少年たちは自作の歌を歌いながらロバを操る。「水くみが嫌になることは?」と聞くと、10歳のアブドゥル・アジズは一瞬真顔になって言った。「必要なことだから、嫌だなんて考えてられない」。

アブドゥル・アジス君

正午すぎ、気温42度。暑さで頭が痛い。ようやく川辺の泉に着いた。しかし、2時間半かけて目指した水源は、直径50センチほどのくぼみに細々と水が湧いているだけだった。少年たちは休む間もなくロバに水をやり、付き添いの大人がバケツでせっせと水を缶に入れる。

水場でロバに水を飲ませる泉の水を缶に汲み入れる大人達

私たちはここで別れた。少年たちは今度はロバを引き、淡々と歩いて行く。往路は下り坂だったが、帰りは上り坂。ハルダール村まで3〜4時間はかかるだろう。「えらいなあ」。背中を見送りながらそう思った。

炎天下の水くみは、次の雨季が訪れる11月ごろまで休みなく続く。

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