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スーダン

ボー地域で最多、18の井戸を建設

 ピースウィンズ ・ジャパン(PWJ)は2006年5月に南スーダンの現地調査を行い、状況が深刻なうえ、活動している援助団体も少なかったことから、難民・避難民の帰還を促すためことも考え、ボー地域で支援を行うことを決定しました。
 8月から事業を開始し、ボーとジュバに事務所を開設。車や発電機などスーダンで入手ができない資機材は隣国ケニアやウガンダで調達し、陸路での輸送が困難ななか、ときには船も使って運び入れ、本格的な支援に備えました。

不安定な気候や治安、業者との難しい折衝などのため、計画からは少し遅れたものの、12月には井戸の掘削にこぎつけました。設置場所は、学校や市場を含む18カ所。井戸を掘っては次の井戸の掘削に移るというようなハイペースで作業をした結果、1月には計画していた井戸の掘削は終了し、手押しポンプの設置が終わったところから、地域コミュニティへの引き渡しを行いました。

18という井戸の数は、ボー地域でこの期間に建設が計画されている井戸の総数の6割にあたり、PWJの動きの早さは高い評価と期待を生んでいます。PWJはまた、感染症を防止することなどを目的に、学校など20カ所の公共トイレの建設も進めています。

スーダン

事業立ち上げ期は過酷なテント生活

 現地入りしてから11月なかばまでの約3カ月、ボーで活動していた私たち(小南、原田)は、テントでの業務と寝泊まりを続けました。
 内戦が続いたボーにはレンガなどでできたしっかりした建物はなく、わずかに残った建物は政府機関などに使用されていました。壁の残骸が残っている土地を借り、大幅な修復を行って事務所にすることにしたのですが、ボーを離れている地主との交渉は進まず、エンジニアや資材もなかなか確保できなかったのです。
 私たちは、夜はテントホテルに滞在し、日中は別のNGOの空きテントを借りて業務を続けました。電気は1日に数時間しか使えず、仕事に必要な書類の印刷や、パソコン、衛星電話の充電が精一杯。「ヘビやサソリが入ってくる」と聞くので、テントへの出入りはすばやく行い、靴を履こうとするとき、中のカエルに驚愕したこともありました。

スーダン スーダン
(C)PWJ
(C)PWJ
しかし、戦乱に翻弄された現地の人たちの境遇を考えれば、泣き言をいっていられません。毎日日焼けの色を増しながら、フィールドを動き回り、なんとか井戸の完成にこぎつけられたのです。

小南のり子

※このレポートは「ピースウィンズ ・ニュースvol.105(2006年11月号))に掲載したものを一部、修正したものです。

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